「脱水症」についてのお話
今回は皆様にもこの季節に気をつけてほしい「脱水症」について、広津外科・消化器外科医院(久留米市原古賀町)の広津順先生にお話を聞いてきました。
蒸し暑い日本の夏は、汗をかきやすく、脱水症になる危険と隣り合わせです。
特に、体力の弱い高齢者やお子さんは、よりいっそうの注意が必要です。
院長 広津順
昨年、2012年に猛暑の影響で病院へ搬送された方は、全国で約4万3000人にものぼり、うち45%が高齢者でした。
また、屋外での発生が多いのかと思われるかもしれませんが、屋内の発生が58%と半数以上を占めていました。ですので、屋内にいるときも、こまめな水分補給はもちろん、服装や室温調節などに気をつけることが大切です。
人間の体の約60%(小児は約70%)は水分でできています。その水分が奪われると、血圧が低下し、脳へ行く血液の流れが少なくなるため、立ちくらみやめまいといった症状が出てきます。
さらに脱水が進むと、筋肉痛、こむら返りなどが起こることがあります。お年寄りは、体内の水分量が少ないため、少しの発汗でも脱水状態に陥りやすいのです。トイレが近くなるからなどと水分摂取を控える方がいらっしゃいますが、この暑い季節では非常に危険です。また、お子様は代謝が活発ですので気づかないうちにたくさんの水分を失っています。元気がない、ぐったりしているなどの状態を見逃さないことが大切です。
水分補給の方法としては、水やお茶よりも、電解質の入ったスポーツドリンクや経口補水液(OS-1、大塚製薬)が体への吸収が早く、お勧めです。また、冷たく冷やしたものよりも常温のものの方が消化管を冷やさず、好ましいです。
このように水分補給などをこまめにしていただき、ご自愛下さい!
投稿日:2013年07月21日(日)